N様邸では今日から屋根工事にとりかかっています。
屋根材は陶器瓦です。
今回は屋根の下葺きについてレポートします。
皆様は、建物に関する不具合といえば何が思い浮かびますか?
そう、雨漏りです。
(財)住宅保証機構が全国的に行った調査では、住宅に生じた瑕疵(不具合)のうち屋根・外壁からの雨漏りが全体の3分の2を占めていたそうです。(平成17年度のデータです)
屋根からの雨漏りを防ぐためには、下地の防水処理をしっかりと施工することが大切です。
(屋根は下地だけで雨を防げるようにしなければいけません!!)
まず、下葺の材料は、「改質アスファルトルーフィング」(または、「ゴムアスファルトルーフィング」といいます)を使います。
これは、原紙にアスファルトを含浸、被覆して、両面に鉱物質粉末を付着させた「アスファルトルーフィング」に、合成樹脂を混合したものです。合成樹脂を混合することでアスファルトの低温で割れやすく、高温で柔らかくなりすぎるといった弱点を改善しているわけです。(だから「改質・・・」なのです)
文章で説明すると何だかよくわかりませんが、絵で描くとこんな感じです。→→→
この下葺材を屋根の野地板の上に敷き込んで行きます。
万が一、雨水が浸入してきたときに、下葺材の下側に水が入らないように、屋根の下の方から上の方に向かって、しわやゆるみがないように横方向に施工していきます。
作業の状況です。→→→
また、ルーフィングの上下・左右の重ねや、屋根と壁の取合い部分、谷の部分など、雨水が浸入するおそれがある部分は特に入念に施工します。
右の写真はルーフィングの上下の重ね部分です。
このように上下に10cm以上重ねながら作業を進めていきます。
このあとは、瓦の割り付けに応じて桟木を取り付ける作業に入ります。
投稿者:圓佛 明